2012年3月24日土曜日

『あなたは、なぜ太ってしまうのか?』  バリー・ポプキン



あなたは、なぜ太ってしまうのか? 肥満が世界を滅ぼす!
2009年第1刷発行。
ノースカロナイナ大学チャペルヒル校栄養学教授、同大学肥満学研究センター長、バリー・ポプキン氏著。



世界の人口が、70億人になったのは、昨年2011年10月のことです。
世界中で騒がれたので、まだ記憶に新しい方も多いかと思われます。

その70億人のうち、肥満人口は、ざっと10億人。
一方の飢餓に苦しむ人たちも、ざっと10億人。
地球規模では、「肥満」と「飢餓」が、ちょうどつり合っている計算になります。
哀しい現実ですね。


「甘いものは子どもの機嫌をよくし、弱い麻酔薬の役目を果たすのだ。甘味に対するわれわれの認識は舌から始まるが、甘味に反応する脳の受容体は、コカインやアルコール、タバコに反応する受容体と同じである。」(P48)
~甘いもの(お菓子やジュース)は、美味しいから飲み食いするのではなく、脳が気持ちいいから飲み食いしちゃうってことです。
そう考えると、たばこ税や酒税と同じように、お菓子税やジュース税(ともに砂糖税)なんてのも理屈でいえば、アリですね。


「健康によいかどうかなどは気にかけないライバル企業が、競合相手の善意や行動を出し抜くことが許される資本主義体制のなかで、良心的な企業にできることは、たかが知れている。」(P176)
~当たり前といえば当たり前ですけど、こういう社会に生きている、ということを認識すべきですね。


「率直なところ、男女にかかわらず、飲むのは水だけ、少量の砂糖を加えたものと多くの果物、野菜を食べ、揚げた食べ物は口にしない人が太るのはむずかしい。」(P205)
~なにを食べたらやせるのか?という視点も大切ですが、なにを食べたら太れないのか?という視点も参考になりますね。