2012年2月6日月曜日

『腰痛は「ねじれ」を治せば消える』   花山水清












腰痛は「ねじれ」を治せば消える
2005年第1刷発行。
「形態矯正」の治療家、花山水清氏の著書。
2004年、TBS昼の情報番組での公開治療が反響を呼んだ。




まず、なんといっても、この人の断言プリは、すごいです。
「腰痛?腰が、ねじれてるからですよ」
「肩こり?それは、首がねじれてるんですよ」
「ぎっくり腰?ねじれをなおせば、簡単になおりますよ」
というようなフレーズのオンパレードです。ここまで断言されると、かえって、小気味いいです。

経歴がおもしろいですね。
美術関係の大学を出て、そのまま美術関係の仕事に進みます。それから、“治療”の世界に進まれています。

治療の世界、といっても東京整体療術学院、という整体の学校を卒業されただけのようです。
う~ん、自称“民間の治療家”と明記されてますから、出るとこ出たら完全にアウトですね…

美術を通じて、対象を正確に見る目が訓練され、また、立体構造の制作の際に培われた、指先の鋭い感覚が、ズレを見つけ、ズレをなおすのに、ちょうど役立つそうです。


「わたしがズレを元に戻したところで、本人が生活パターンを変えないかぎり、また同じ症状が出ます。」(P38)
~こんな感じの整体って多いですよね。

骨を正しいところに戻したのに、腰が痛いのは、あなたが間違った生活(腰痛のでる生活)を送っているため
→だから、治らない

だったら、正しい生活パターン(なにをもって正しい生活とするかは不明)を送れば、腰痛が自然に治癒するかといえば
→一度ズレた椎骨は、第三者の“手”によらないとなおらない
と来るのです。

結果、
「正しい生活パターンを送れないかぎり、腰痛がでるのは仕方ない。そのときは、まぁ、しょうがないけど、私の整体院に通いなさい。また、治してあげるから。」
というふうに、なってしまいます。

これって本当に治しているといえるのでしょうか?
でも、この手の先生には、とうてい理屈ではかないそうにありません…