2012年5月23日水曜日

二重盲検法(ダブルブラインドテスト)

新薬が開発され、それが有効かどうかを調べるには、どうしたらよいでしょうか?

一番単純なのは、それが効くかどうかを調べるためにその病気の人(治療者)に摂取してもらう方法です。

ただ、「この薬は新薬で、○○に効果があります」という治験では プラシーボ効果  を排除できません。
そのため複数の治療者群と同様の症状はあるけれど治療を受けない対照群とにグループ化します。

そのグループ構成はランダムに選ばれ、構成人数は多ければ多い方がよいです。
そして、重要なのはプラシーボ効果を防ぐために、治療群も対照群も自分たちが治験していることがわからない状態にすること、つまり目隠し(ブラインド)状態にすることです。
患者さんが自分が治験者なのか、そうでないのかわからないことで、薬そのものの有効性が検証できます。

それと同時に検証をする医師側にも目隠しをする必要があります。
実験をする医師が、その薬が本物か偽物かを知っている場合、しぐさや態度、声の調子などに影響を与え、知らず知らずのうちに、患者側に本物か偽物か気づかれる恐れがあるからです。
(例えばそれを本物と思いたい者が実験を行えば、本物であるはずだという バイアス  もかかっています)
そのため医師の側(実験者)にも目隠し(ブラインド)をする必要があるのです。


実験者も被験者も、それが本物か偽物かがわからない状態で行う検証を、二重盲検法(ダブルブラインドテスト)といい、今のところ最も優れた検証法とされています。


参照 『代替医療のトリック』