読売新聞の医療ルネサンスに、感染症の「トキソプラズマ」という記事がありました。
これは以前NHKのあさいちでも取り上げられていたのですが、その時はスルーしてしまったので、こちらに書きます。
トキソプラズマ…猫や牛、豚、馬などの動物に寄生する原虫。感染した動物の肉を生や十分に加熱せずに食べる、土いじりをする、感染した猫のふんをいじるなどが、感染の経路です。
人から人へは感染しません。ただし、妊娠中に初めて感染すると、胎児に感染することがあります。
胎児が感染すると、目や脳に障害が出る恐れがあります。
以上、読売新聞(2012.12.3)より
また、記事の中で、妊婦さんに
1 肉を生で食べない
2 土いじりに気をつける
3 肉用とサラダ用のまな板や包丁をわける
4 ネコの世話は家族にまかせる
などの提言をされています。
う~ん、それはそうなのですが
基本的に、ニャンコの世話以外は「食中毒」の予防と同じですね
肉を生で食べないというよりも、生食ってそうとう危険が伴うので、覚悟して食べた方がいいですが、こちらの記事によると、トキソプラズマの感染は土いじりによるものが多いそうです。
どうしてか?といえば、家庭菜園などで、ネコなどがやらかすんでしょうね、そこに粗相を。
すると、自分の家ではネコを飼っていなくても、野良や他の家のネコの仕業により、家庭菜園などで感染することになります。
ですから、妊娠中の方は、肉の生食(※これはユッケ事件以来大丈夫かな)や土いじりなどには気をつけましょう、という結論になるかと思いますが、ちょっと待ってと思ってしまうのです。
前文にもありますが、妊娠中に初めて感染すると、という但し書きがあるのです。
つまり、妊娠前に感染していれば、もう母体に抗体ができているので、まったく危険ではないですよ、と言っているのです。
ということは、子どもの時、土いじりなどを通して、すでにトキソプラズマに感染し、抗体ができていれば、このような母子感染は起こらないのです。
最近は、子どもに安心・安全・衛生を絶対的命題のように確保する親が多いように感じます。
しかし、過保護過ぎても後でバランスを崩すこともあるので、その辺りは難しいところですね。
母子感染症に興味のある方は、こちらの会をどうぞ↓
トーチの会
http://toxo-cmv.org/