2013年6月7日金曜日

整体で治るメカニズム(自論)

これはわたしの自論なので、あくまで参考程度にお読みください。


整体って治るの?

と聞かれれば、わたしは「治る」と明言できます。
ただし、100%治るかといえば、それは無理でしょうね。でも、80%くらいの確率でしたら、半年以内に「治る」と思います。
※そもそも、この言葉のやりとり自体が、日本語としておかしいんですけどねf^_^;

それでは、鋭い人に、「整体のテクニックは、腰痛を治しているか?」と聞かれれば、これは治しているとは、必ずしも言えない、と答えざるをえないでしょうね。

ここが整体のわかりづらいところでもあり、やり手の整体師の使うトリックでもあるのです。

まず、整体にかかるお客さんで多いのが「腰痛」の人です。
それでは、この人たちが整体にかからなかったら、腰痛は一生治らないのでしょうか?

まぁ、そんなことはないでしょうね。
おそらく自然に治癒すると思います。

そう、人間には「自然治癒」という素晴らしい能力があるのです。
ですから、多くの整体が「自然治癒」の回復期に、上手に乗っかっている可能性が高いのです。

だいたい腰痛の自然治癒の期間は、3か月~半年くらいが多いようです。

まず、腰痛になると、整形外科に行くことが多いでしょう。
そこで、レントゲンを撮り、骨には異常はないですね、と言われると思います。

骨には異常がないって言われても、こっちは痛いんだよ!なんとかしてくれ!!

というのが、腰痛を患った人の本音でしょう。
ですから、何日か、もしくは何週間か経った後に、整体へ行きます。
※今では、はじめから整体に行く人も多いようですね。

腰痛の起こり始めから、もう日にちが経っている時点で、通常の腰痛ならば、自然治癒へ向かっているのです。
これは風邪などと一緒です。

ですから、始めに行った整形外科や整体院なりで治らないと、次に行ったマッサージなり、接骨院なり、整体院なりにアドバンテージが付くことになります。
これは時期が遅いほど有利になります。

このへんのアドバンテージが、「整体=治る」という世間的な土台を作ったのかと思われます。
つまり、腰痛の自然治癒にうまく乗っかっているだけのことです。

自然治癒にうまく乗っかれば、

整体に行った→腰痛が治った

という結果が生まれます。

整体に行く前に腰痛が改善されてしまえば、整体に行くことはありませんから、「整体=腰痛を治さない」という等式は現れません…。

これが通常の腰痛の場合です。
でも、慢性腰痛が整体で治った、という話もよく聞きます。


これも(ある程度)説明ができます。
最近では「腰痛の多くはストレスから来ているのではないか?」と言われ、それを前提とした治療まであります。

※参照 整形外科学会の公式見解 腰痛とストレスの関連性


整形外科を始め、たいてい医療機関というところは、患者さんを邪険に扱うところが多いです。
そんな中、ストレス性の腰痛の患者さんが、整形外科で「骨には異常はないですね、湿布貼って様子見てください」と邪険に扱われたら、治るものも治らなくなります。

一方、整体ではどうでしょうか?

どこへ行っても治らないと言われていた原因不明の腰痛を抱えたお客さんが来ました。整体の先生はこう言うでしょう。

「そうですか。つらかったですね。でも、もう大丈夫。わたしの整体法は、数多くの人の腰痛を治しています。だから、頑張って、一緒に治しましょうね」

そんな風に言われたら、どうなるかと言えば、こんな感じでしょうね。
患者の3人にひとりが涙する


これが、悪いかどうかではなく、「整体」の本質は、むしろここにあるという点を、わたしは主張したいのです。

つまり、きちんと患者さん(=腰痛で困っている人)と向き合い、信頼を勝ち取り、患者さんの持つ自然治癒力と治ろうとする意欲を引き出すことこそ、整体の持つ力であり、整体の真髄だと思うのです。

整体のテクニックで、腰痛が治るのであれば、もうとっくの昔に体系化され、医学部で教えられていると思うのです。そして、それはきちんとした医療テクニックとなり、整形外科で腰痛治療に使われていると考えるのが普通ではないでしょうか。


整形外科の先生が、腰痛を治したくないのならば、治るという整体のテクニックを使わないのもわかります。でも、お医者さんのほとんどは、なんとかして治したいという人ばかりです。
そういった人たちの集まりである医師が、整体のテクニックを取り入れないのはなぜか?
それは、整体のテクニックがその程度のものだからでしょうね。

この現実が、テクニックとしての整体の施術に、治療効果はないということを論破してると思うのです。


まとめますと、整体で治るメカニズムは

1 自然治癒に上手に乗っかっている

2 施術による効果

3 整体師の先生が親身に話を聞くことによるカウンセリング効果

4 整体は治るというプラシーボ効果

5 自分も頑張って治そうとするホーソン効果

これらがうまく働くことで、整体というものが腰痛などを治している、と考えられます。

施術による効果もあるにはあると思います。
ただ、それは気持ちよい施術によるストレス除去や、この整体ならば治るというプラシーボ効果の複合体で、その施術を誰が誰にやっても同じ効果があるという類のものではないと思います。

※例えば、「骨盤の歪み」とか「左右の足の長さ」を整体で調整する施術など。
※※しかしながら、その整体に効果はないということも証明できないので、「絶対に治せる整体法というのは絶対にない」とまでは言いきれません。