2013年11月18日月曜日

マッサージ業界はブラック企業? 3


Go To Jail / kenteegardin


パートを始めようとする時に見る求人広告。新聞や折り込み広告、あるいはインターネットやフリーペーパー…。「時給のいいパート、ないかなぁ」そんなことばかりを考えて仕事を探していると、大きな落とし穴が待っているかも。

求人を出す側は、どうしたら人を集め続けられるかを考え抜いている。都内のウェブ制作会社の経営者のAさんが、匿名を条件に手の内を明かす。

勤務時間はフレキシブルで、時給は破格の1500円。しかし、実際の支給額は、東京都の最低賃金869円を下回っているという。

「まず、最初は試用期間ということで、満額は出しません。当たり前ですよね。それである程度時間が経ったら、パートとかじゃなくて、『業務委託』という形を取ります」(Aさん)

つまり、何時間働いたからいくら払う、ではなくて、いくら払うからどこまで仕上げる、という形態にするのだ。

「これなら、何も問題ありません。だって、最低賃金を下回っても、それは単にその人の仕事が遅いってことですから」(Aさん)

それでも一見、好条件なため、主婦からの応募も少なくないという。

「最初は時給が低いですが、仕事を覚えれば上がる…と思って、皆さん頑張る。戦力になってくると、いよいよ上がるだろうと思って、さらに無理をしてくれる。そうやって、低い時給でいかに働いてもらうかが腕の見せどころ。これは騙しているんじゃないですよ。求人広告でも『やる気次第』と、ちゃんと書いてますからね」(Aさん)

求人広告の罠 低時給で働かせ「やる気次第と書いたからOK」 より


上の例は、ウェブ制作会社ですが、これはまるきりわれわれの「1時間2980円のマッサージ」業界にも当てはまりますね(;^_^A

求人広告では、高額な報酬をうたっていますが、まず研修や試用期間などがあり、その間は最低賃金がほとんどでしょう。

そして、それが終わると高額な時間給へと…行くはずもなく、歩合給の業務委託になります。
まぁ、マッサージ業界は古くから歩合給制度があった業界なので、とくに異論はありません。
しかし、業務委託と歩合給では少し性質が違うような気がします。

業務委託とは本来、上のウェブ制作のように、ある案件に対する業務を委託するわけで、それはその人の能力によって、1時間で終わろうが、1日かかろうがその報酬に違いはありません。

しかし、たいていのマッサージの場合、時間でいくらという業務ですので、本来の業務委託とはそぐわないため、古くから完全歩合給や固定給+歩合給という制度がとられていたのです。


今の就労形態は、マッサージ業界だけでなく、どの職業においても、正社員<パート・アルバイト<業務委託 を望む傾向にあるような気がいたします。

その理由はもちろん上で述べられている通り

>だって、最低賃金を下回っても、それは単にその人の仕事が遅いってことですから

という黒い理由があるからでしょうね…。


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