2013年11月3日日曜日

整体は、資格のいらない商売 4 ~ストラディバリウスとマッサージの関係

ひとつは想像しやすいが、創造性を伴う仕事だ。

例えば、コンピュータが長編小説をつくることは今のところできない。日本では現時点で、SF作家だった星新一の書いた「ショートショート」のような定型的超短編小説をコンピュータに書かせるプロジェクトが、はこだて未来大学の松原仁教授らにより進められている。

これは、複雑な筋立てや伏線などを伴う独創的長文をコンピュータが書くにはまだ遠く及ばない現状を示していると捉えることもできる。

もうひとつは意外かもしれないが、肉体労働にかかわる仕事だという。

例えば、庭師や美容師や介護ヘルパーなどがそれにあたる。これらの職業は、動作しながら判断や処理を行うという点で共通している。「視覚や繊細な運動機能や移動運動は、自動化がはるかにむずかしい」(『機械との競争』より)

コンピュータや機械は、どこまで人間の仕事を奪うのか?置き換えにくい意外な仕事とは? より


時代も21世紀になり、これほど技術が進歩しているにもかかわらず、相変わらず人間には敵わない分野に「マッサージ」があります。

初期のマッサージ機に比べれば、そのもみ方やもみ玉など、あらゆる部分でマッサージ機は進化(進歩)しているはずです。

値段は高止まりしている感はありますが、かなり手頃な価格帯のものもあります。



しかし、なんといっても人間の業(技)には敵いません。

おそらくただ強いだけとか、一点を押すことなどに関しては機械がその精密さゆえに上なのでしょう。
しかし、マッサージなどの心地よさ、気持ちよさは「1/f(エフ分の1)のゆらぎのリズム」などと言われているように、機械的には創造できにくいものなのです。

そうなんです。
マッサージは

>動作しながら判断や処理を行うという

高度な技術を伴った創造的な仕事なのです。いわばクリエイターといってもよいかもしれません。

資格のいらない仕事であるにもかかわらず、これほどマッサージ(※脱法マッサージや整体)が広く行われているのは、これは機械には真似できない職業であることの証しでもあるかと思います。


今日(2013.11.3)、読売新聞におもしろい記事がありました。
NHKスペシャルで〝ストラディバリウス〟の特集をするようです。

ストラディバリウスといえば、音楽に疎い人でも知っているくらい(高価なことで)有名なヴァイオリンです。

ストラディバリウスの音の拡がりを調べたところ、ある特定の方向に「音の偏り」があるそうです。
そして、この「偏り」がもしかしたら、ストラディバリウスの音色をいい音と感じさせているのでは?と迫っている番組内容のようです。


マッサージも同様に、ある種の偏りがあった方が、機械的なものよりも心地よいと感じさせるのかもしれませんね。


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