2014年8月23日土曜日

枕詞としての「ヘルニアが腰の痛みの原因とは限らない」

日本には腰痛に苦しむ人が約2800万人いるといわれている。

これだけ医学が発達し、平均寿命も右肩上がりで伸びているのに、腰痛を抱える人は一向に減らない。

近年では、「ヘルニアが腰の痛みの原因とは限らない」と、今までの治療に疑問を投げかける医療関係者も増えている。
ちなみに、ヘルニアというのは、椎間板が変形により突出することで神経に触れて痛みが出るため、突出した部分を手術で除去すれば痛みがなくなるといわれているが、情報番組『ためしてガッテン』(NHK総合)が調べたところ、そうとは限らないようだ。

「調査した人のなかで、腰に痛みがない人の80%に椎間板ヘルニアが見つかっている」「椎間板ヘルニアの症状によっては、手術が必要な場合もあるが、実際に手術をしなければならない人は、ほんの数%である」という。

定説とされてきた腰痛とヘルニアの因果関係に、疑問を呈する議論が起きているのだ。

とはいえ、腰痛に悩む人の多くは、そんな侃侃諤諤の討論の中身に興味はないのではないか。

「どうすれば腰痛が治るのか?」。
知りたいのは、これだけだろう。

足指を曲げるだけで腰痛が劇的回復?7年前に引退寸前だったJリーガーが今も現役 より


わたしのブログでも、さんざんぱら 「ヘルニアなど特異的なものが、すべて腰痛の原因とは限らない」というような情報を取り上げてきました。

※ NHK あさいち ぎっくり腰 2
※※ クローズアップ現代 腰痛 2800万人時代
※※※ 整形外科学会の公式見解 腰痛とストレスの関連性

しかし、だからといって、その後に、

本当の腰痛の原因は…

という展開は一切しておりません(;^_^A

なぜなら、「ヘルニアなどが、必ずしも腰痛の原因とは限らない。それでは何が原因かというと…わからない!」という状況だからです。

腰痛の原因はわからないという説明のために、上のような引用をするのは構わないと思うのです。しかし、それを

>どうすれば腰痛が治るのか?

として、「こうすれば腰痛は治ります!」と誘導するのはいかがなものでしょうか?f^_^;
最近、とみに目につくので気になって仕方ありません。

もうデフォルトとして、「腰痛の新事実…実は~」が枕詞的に使われて、「それではどうすればいいのでしょうか?(→こうすればいいのです!!)」とか腰痛の記事はなりそうです。
まぁ、腰痛の記事というより、本などの宣伝記事だから致し方ないのかなぁ…。

ちなみに上の記事で紹介されている本はこちらです。